【R&D】卓球の知見をピックルボールへ。4タイプ別「グリップ診断」の実証実験レポート
1. 結論
弊社Wizard株式会社が卓球ラケット開発で確立した「4タイプ別グリップ診断ロジック」をピックルボールに応用し、プロトタイプを用いた実証実験を実施しました。
検証の結果、全被験者において卓球とピックルボールのグリップタイプが一致し、弊社の診断技術が他競技へも有効に転用できることが証明されました。
2. 開発の背景と研究内容
弊社はこれまで、卓球ラケットのグリップ形状がパフォーマンスに与える影響を深く研究してまいりました。
その成果として、手の形状や力の伝わり方から「4つの基本タイプ」を導き出し、最適なグリップを提案する技術を保有しています。
このロジックをピックルボールパドルに展開するため、まずは4種類の形状を持つサンプルグリップを設計・製作いたしました。
3. 実証実験:FP KYOTOでのグリップ診断
京都を中心に活動されているピックルボールクラブ「FP KYOTO」様にご協力いただき、現場でのグリップ診断および試打検証を行いました。
診断協力(敬称略)
- 松下 昇(ピックルボールサークル「TOP DINK」代表)
- 神田 幸雄(株式会社フェイス運営、「FP KYOTO」代表)
- 他 参加者3名
測定方法
- まず卓球グリップを用いて、個々の基本タイプを診断
- 次にピックルボール用のサンプルグリップを使用し、タイプを再確認
- 両者の操作性・フィット感が一致するかを検証
4. 検証結果
今回の実証実験では、偶然にも参加者5名が4つのパターンすべてに分かれる形となりました。
特筆すべきは、5名全員において「卓球グリップのタイプ」と「ピックルボールグリップのタイプ」が完全に一致した点です。
診断内訳
- タイプ1:松下 昇 様
- タイプ2:参加者A 様
- タイプ3:参加者B 様
- タイプ4:神田 幸雄 様、参加者C 様
この結果により、弊社のグリップ理論が競技の枠を超えて適用可能であるという、確かな手応えを得ることができました。
5. 今後の課題とリスク管理
実用化(製品化)に向けては、以下の課題も明確になっています。
- 形状の汎用性:市販されているパドルのグリップ形状はメーカーごとに異なります。装着時に削り加工が必要な場合、加工の手間がコストに反映されます。
- 耐久性の確保:削り加工を行うと、その分グリップの強度が低下します。インパクトの衝撃が強いピックルボールにおいて、破損リスクを抑えつつ理想の形状を実現する構造設計が次の焦点となります。
6. 次のステップ
今後は、さらに多くのプレイヤーの方々に診断を体験していただき、データの精度を高めるとともに、上記課題を解決するための素材・構造研究を加速させてまいります。
スポーツにおける「道具と身体の最適解」を追求するWizard株式会社のR&Dに、今後もぜひご注目ください。